ゲームの呼水「アルゴスの戦士 はちゃめちゃ大進撃」【ファミコン・攻略・裏技】
「このゲーム、はちゃめちゃにつき」
「アルゴスの戦士 はちゃめちゃ大進撃」を知る
概要
1987年4月17日にファミリーコンピュータから発売されたアクションRPG。原作はアーケード版とは異なり、RPGの要素が追加されて大幅に変更されている。
難易度
予備知識なしでプレイすれば、難易度はそこそこ高め。しかし、本作の仕組みを理解すれば、劇的にやさしくなる。
プレイ時間
初回プレイなら5~6時間。効率を突き詰めた後述の「はちゃめちゃ大進撃ルート」なら、1時間もかからない。
作品の魅力をひと言で表すと
夕日のステージと背景の美しさ。
「アルゴスの戦士 はちゃめちゃ大進撃」を攻略する
※攻略には、ニンテンドースイッチの「Nintendo Switch Online」版を使用しました。他機種版とは異なる場合がありますのでご了承ください。
まずは地図を用意すべし!
本作の攻略には地図が欠かせない。なぜなら、エリア移動をしても地名の表示がないからだ。ゲーム内では自分が今どこにいるのかを判断することは不可能。「ここはどこどこだ」と教えてくれる仙人すらひとりもいない。
それなのに、仙人はヒントで地名を多用する。つまり、地図(説明書)を持っている前提で作られているのだ。裸のカセットで購入してプレイしても、わけがわからずク○ゲー扱いしてしまう一番の原因がこれ。
とにかく本作を楽しむには地図がなければ始まらない。プレイの際は、かならず地図を用意しよう。探すのが面倒な方のために、当記事内に地図を掲載しているので参考にしていただきたい。
育成のしくみを学ぶ
本作の攻略において育成が最も重要な要素となる。
プレイヤーには腕力と胸力のステータスがある。腕力は数値を上げることで与ダメージをアップ。胸力は設定された数値を超えるたびに体力の最大値が増える。
腕力と胸力は敵を倒すことで上昇。敵によって上昇量は異なり、上昇量の大きい敵だけを倒すことで効率よく育成できる。敵の種類や進行度による育成の上限がないため、時間をかければ序盤から最強の状態まで鍛えることも可能。
つまり、しっかり育成しておけば、ボス戦も回避無視でごり押しが可能。ボスの攻撃は回避が難しく、純粋にアクションとしてはストレスがたまる。どうしても勝てないボスが現れたら、面倒くさがらず育成に励もう。
最大値の上昇ライン表
体力メーター | 必要胸力 |
---|---|
5 | 96 |
6 | 192 |
7 | 336 |
8 | 496 |
9 | 992 |
10 | 2000 |
11 | 2992 |
12 | 4000 |
潜在能力について
潜在能力とは、プレイヤーが最初から使える特殊能力。「ぱわああっぷ」「せんしのきあい」「たいりょくかいふく」の3種類がある。
使い方は、まずステータス画面へ移行(スタートボタン)。右側のウィンドウから十字キーの上下で選択してAボタンで使用する。
「ぱわああっぷ」:精神力3消費。1回だけ攻撃の射程が伸びる。
「せんしのきあい」:精神力5消費。10回だけ画面全体に攻撃する。
「たいりょくかいふく」:精神力7消費。体力を全快する。
「ぱわああっぷ」は、攻撃の射程を延ばせる。多少楽にはなるが、必要に迫られる状況はほとんどない。名前だと威力アップと勘違いしそうなので、「すごくのびーる」みたいに明解なものにしてほしかった。
「せんしのきあい」は、精神力を大量に消費してまで使うほどではない。体力全快の機会を奪うデメリットのほうが大きすぎる。
「たいりょくかいふく」は、いつでも体力を回復できるスグレモノ。攻略に必要なのはこれだけ。
攻略チャート
通常ルート
1.スエル山地
敵を倒しながらひたすら右へ進む。ここでプレイヤーの操作感覚や、攻撃の射程を把握しよう。
2.ガラガンダ連峰
マップが上下に広がっている。次へ行くならそのまま真っすぐ進み、ロープを伝って扉に入る。
3.ゲルロゼオ
画面がトップビューに変わる。以降はこのゲルロゼオがベースとなり、各地へ移動していくことになる。
スタート地点から、西→北→東の順に進み、扉の中に入って仙人からくさりがまを貰う。
スタート地点に戻る。東→北側をまわって東へ進み、扉に入る。
4.ロルセニア渓谷
右へ進む。くさりがまで上へ行けるが、無視して真っ直ぐ進み、左奥の扉へ入る。
5.エルガの森
右へ進む。左奥の扉に入るとボスのエルガ戦。倒したあとに、インドラから風の滑車を貰う。
6.ゲルロゼオ→原生山
西へ移動して、目の前のロープを滑車で渡り最南端まで直進。西へ移動して、すぐのロープを滑車で渡る。そこから西へ進み、洞くつに入って原生山へ。
原生山では、卵を落とす飛龍エプオルコンが非常にやっかい。卵を落とすタイミングが2パターンあり、闇雲に進むと立て続けにダメージを負ってしまう。低く飛んでいるときはジャンプ攻撃で倒し、届かない位置ならタイミングを計って卵を避けよう。
7.ザギラの洞くつ
下へ降りるロープを無視して真っすぐ進み、扉に入る。夕日ステージを堪能したあとに扉へ入ったら、今度はひたすら下へ降りていく。
ここでは穴から飛び出してくる紫色の炎の回避が重要になる。炎は攻撃すると消せるので、飛びだした直後の炎を消してすぐにジャンプすれば、ノーダメージで突破できる。
最深部の扉に入ると、ボスのザギラ戦。倒したあとに、インドラから炎のボーガンを貰う。
8.ゲルロゼオ→ドラゴの神殿
ゲルロゼオに戻ったら、ロープを使わず道なりに進み、現在いる島の北側へ行く。木のくいがある場所でBボタンを押してロープを張り、ドラゴの神殿へ入る。
ドラゴの神殿はトップビューのステージ。途中にある大きな穴は、木のくいからボーガンでロープを張って渡る。迷いそうな雰囲気だが、マップはそれほど広くない。とくに入り組んでいるわけでもなく、場当たり的に歩いていればボスまでたどり着ける。
ボスのドラゴが放つ蝙蝠はジャンプで回避できるので、ジャンプ攻撃を連発するだけで簡単に倒せる。
倒したあとは、インドラからインドラのよろいを貰う。
9.ゲルロゼオ→ラグラサンド高地
島の東にあるロープを渡って東へ。その後、北へ進み、2つ目のロープを渡って東へ。そこから東へ2回進み、扉に入ってラグラサンド高地へ。
ラグラサンド高地は、原生山と同じく飛龍エプオルコンが出現する。ただし、地形が平坦なので原生山よりも対処しやすい。最深部にある扉へ入る。
10.天空の島ラルピウス
空に浮かぶ小島で形成されており、常に落下の危険と隣り合わせ。行き止まりになったら、画面外(上or下)へくさりがまを使って移動していく。木のくいがある場所は、ボーガンでロープを張る。
ボスの手前にある背景の崩れかけた外壁が印象的で、終盤への雰囲気を盛り上げてくれる。
最深部の扉に入るとボス戦。倒したあと、インドラから戦士の紋章を貰う。以後、一部の仙人に話かけると体力回復剤を貰えるようになる。
11.ゲルロゼオ→ガラガンダ連峰→ガルバの塔
西へ4回進み、スタート地点の扉に入ってガラガンダ連峰へ戻る。最上部の木のくいからボーガンを使って移動していくとガルバの塔が現れる。
ガルバの塔に入ると、いきなりボスとの連戦に突入。グジラ、ディメロブルーザーと戦い、最後に二首竜のデスピゴが登場。勝てないときはテクニックよりも育成が不十分の場合がほとんどなので、鍛え直してから挑もう。デスピゴを倒したら、インドラからペガサスの笛を貰う。
12.ガラガンダ連峰→ゲルロゼオ→ロルセニア渓谷
ゲルロゼオへ戻り、東→ロープ→東へ移動してロルセニア渓谷へ。左から4つ目の塔をくさりがまを使って最上段までのぼる。天空の牙城が見える状態で、ペガサスの笛を使う。(使い方はステータス画面でペガサスの笛を選択してBボタン)出現したロープをのぼって扉に入る。
13.天空の牙城
天空の牙城はトップビューのエリア。まず城外を右→上へと進み、城内に入る。内部は多少入り組んでいるが、それほど広くない。回復エリアもあるので、ダメージを気にしすぎる必要はない。
最深部にある建物へ入ると、いよいよラスボスの獣王ライガー戦。腕には判定がないので、多少強引に懐へ飛びこもう。あとはひたすら弱点の顔を狙ってジャンプ攻撃をする。体力がなくなったら、早めに潜在能力や体力回復薬で回復しよう。
倒せば念願のエンディング。お疲れ様でした。
はちゃめちゃ大進撃ルート
1~2は通常ルートを参照。
3.ゲルロゼオ→ラグラサンド高地
西→北→東の順に進み、扉の中に入って仙人からくさりがまを貰う。スタート地点に戻って、東→北側をまわって東へ3回進み、扉に入る。
ラグラサンド高地を抜けて天空の島ラルピウスへ。
3A.天空の島ラルピウス
右へ進み、行き止まりをくさりがまで上へあがる。
扉の左側に落ちてくる巨重兵士バーガンを倒す。扉へ出入りすると復活するので、何度もバーガンを倒して腕力と胸力を最大値まで育成する。(最大値は両方とも4095だが、増加後の値が最大値を超える場合は加算されない)
◇育成のコツ
・バーガンが腕を前に突き出したタイミングでジャンプすればビームを回避できる。
・扉に入ったときは、十字キーの左を押しっぱなしにしておけば即離脱できる。
・腕力816以上でビームを撃たれる前に倒せるようになる。
4~7は通常ルートと同じ。8を省略して、9は通常ルートと同じ。
10A.天空の島ラルピウス→天空の牙城
裏技(後述)を使って最終ステージへワープ。ラスボスの獣王ライガーを倒してエンディングへ。
裏技を使用すると、コンティニュー後になるため、体力が3の状態でスタートする。腕力が最大値なら、8回攻撃を当てれば倒すことができる。普通に進めて体力回復薬や精神力を使うと簡単だが、このルートで進めたほうが最終戦に歯ごたえが出る。
裏技
最終ステージへワープ
天空の島ラルピウスのボス戦で、ダメージを受けて体力がゼロになるときに吹き飛ばされて扉へ入る。するとエリア移動してからゲームオーバーになる。コンティニューすると、ラスボス戦の手前の状態でスタートする。
「アルゴスの戦士 はちゃめちゃ大進撃」を楽しむ
RPG要素を入れることに時間を費やしすぎたのか、隠し要素がなかったのは残念。ネタになるようなバグも少なかった。
気になるアクション
操作性はクセがなく動かしやすい。ただし、歩行中に上下へ十字キーを入れても移動し続けてしまうので注意。さらに下へ降りれる場所で、しゃがみ攻撃をすると降りてしまうのが気になった。
エリア移動のバグ
ゲルロゼオのエリア移動で、普通なら行けない場所へ入れてしまう。どんどんバグっていくのは楽しいが、とくに驚きの展開はない。簡単に再現できるので、暇つぶしにはなる。
「アルゴスの戦士 はちゃめちゃ大進撃」あるある
・夕日のステージでは、そのまま通り過ぎず、ひとまず曲がループするまでは留まってしまう。
・ゲルロゼオで滑車がうまく使えず、飛び降り事故が相次ぐ。(くいの位置に頭を合わせる)
・滑車をはめたときの「カチャ」が気持ちいい。
・インドラが怖い。
・エプオルコン(卵を落としてくる飛龍)の鬱陶しさは異常。
・トップビューのステージに出現する全身肌色の敵が後ろを向いたときにドキッとする。
・ボス戦は基本ノーガードの殴り合い。腕力こそ正義。筋肉は裏切らない。
評価(客観的、自分視点)
☆☆☆★★
当時のファミコンタイトルの中では、珍しく普通にクリアできる難易度。純粋なアクションに無理やりRPG要素を詰め込んでいるが、とくに破たんしておらず、理不尽な要素もない。
プレイヤーの性能が進行状況で管理されていないため、プレイスタイルによって印象が極端に違ってしまう。ボス戦も育成しておけば全てごり押しで突破できる。緊張感やアクション性の高いバトルがないのは物足りなかった。
パッケージとは全く異なる硬派なグラフィックだが、個人的にはそこをイチオシとしたい。
ディスカッション
コメント一覧
ドラクエ人気で子供たちがRPGを求めていた時期ですから本来アーケードのアクションゲームとはいえRPG要素を入れたかったのでしょう。実際子供だった自分もやりこみました。当時のRPGだとコマンド選択式は戦闘に物足りなさがあり、アクションゲームは一本道の展開だったのでこのゲームは程よく良いとこ取りの良作でした。更に夕日や背景の綺麗さ、BGMのアクの強さが良かったですね。
今でもスマホにBGM入ってます。
当時アーケードゲームの移植は迫力に欠ける内容になることが多かったため、私も英断だったと思います。
夕日ステージは背景、BGMが本当に素晴らしいですね。一度プレイすれば、まず忘れられません。
今ならスイッチオンラインで気軽に遊べるので、もっと多くの人に触れてほしいタイトルです。