ゲームの呼水「ロックマン8」【プレステ・switch・評価・レビュー・攻略】
概要
1996年12月にカプコンから発売されたプレイステーション用CD-ROM。任天堂以外のハードで発売されたナンバリングタイトルはこれが初めて。後に本作を収録した『ロックマン クラシックス コレクション 2』が、switch、PS4、Xbox One、Windowsに移植されている。
難易度
難易度は高め。E缶が廃止されてお手軽な回復手段がなくなり、特定のステージがかなり難しくなっている。アクションの苦手な人だとトラウマになる可能性有り。
プレイ時間
初回プレイなら4時間以上。ネジの全回収等で変動する。
作品の魅力をひと言でいうと
「シューティングとスノーボードを組み合わせた全く新しいロックマン」
攻略
ラッシュ
中ボスを倒すと解放されていく。使用回数はどれも一度きりだが、ステージ開始時、中間ポイントのロードやミスなどで再び使用可能になる。
ラッシュバイク
40カウントの間ラッシュバイクに乗って走り回れる。移動速度が上がり、ジャンプ力も増す。ダメージを受けてもライフは減らないが、そのかわりカウントが消費される。途中で降りるとカウントが残っていても使用不能になる。
ラッシュクエスチョン
ラッシュが何かしらのアイテムを出す。用途は弥七(全エネルギー回復)が出ることを期待して使うぐらい。ハズレの確率も高く、お遊びにしか使えない。
ラッシュボンバー
40カウントの間、画面を往復しながら上方から絨毯爆撃。弱くはないのだが、ここぞという使うポイントが見当たらなくて使わずじまいになることも多い。
ラッシュチャージャー
40カウントの間、画面を往復しながら上方から回復アイテムを大量にばら撒く。他のラッシュと違い、カウントダウンが異常に速い。E缶がない本作における最終兵器。
Dr.のけんきゅうじょ
ネジとパーツを交換できる。ネジは全部で40個。すべてのパーツと交換することができないため、どのパーツと交換するかを決めておかないと後悔することになる。
アイテム
必要ネジ数
パワーシールド
6
スペアエクストラ
6
シューティングパーツ
6
エネルギーバランサー
5
イグジットパーツ
4
レーザーショット
5
アローショット
5
オートシュート
5
ステップブースター
5
デューオ戦後
エナジーセイバー
6
スーパーリカバー
5
スペアチャージャー
4
ハイパースライダー
5
ハイスピードチャージ
7
ラピッドパーツ
6
ブーストパーツ
5
エクスチェンジャー
4
裏技
1UP
クラウンマンステージの開幕時にあるゲートのピエロの口にロックボールを入れると1UPが排出される。
レビュー
新たな挑戦をしたロックマン
ロックマンシリーズは主にシステムやグラフィックを底上げすることで進化を遂げてきた。
本作は、これまでのロックマンに無かった要素を追加している。当たり前のアップデートをやめて異なる形を模索した野心的なタイトルである。
ロックマンとしての変化
ロックマンシリーズは、ロックマンの強化やサポートキャラの充実、さらにサポートアイテムの追加要素で進化をつづけてきた。
ところが、ロックマン8では大胆な改革を行った。そのひとつがE缶の廃止。それは、初代から受け継がれてきた秘伝のたれを排水溝に流す行為に等しい。
本作ではE缶に限らずライフの回復が非常に難しい。敵を倒してもほとんどが武器エネルギー回復ばかりで、ライフ回復はほぼ出現しない。
新たなライフ回復要素のラッシュチャージャーは速攻性に欠けるため、瀕死の状態から安全にライフを回復する手段はなくなった。
この仕様変更により、ダメージを受けるストレスが大幅に増したのは言うまでもない。そのかわり落下やトゲによる即死ポイントは減少。理不尽なやり直しはなくなったかに思えたが、それは後述の新遊戯に引き継がれている。
ロックマン7から登場したアイテム交換システムが本作にも登場。交換できるパーツの種類は様々だが、ネジの要求数が多めなので気軽に交換できない。しかも、全てのネジを回収しても全パーツを入手できない。意図は分からないが、パワーアップを取り返しがつかない仕様にしたのは大きなマイナス点。
一度クリアしたステージから即時離脱できるイグジットや、ステージクリア時に残機が既定値に戻るスペアチャージャーなどは標準装備にすべきだった。価値の上がった残機を増やすために貴重なネジを消費させるのは、Dr.ワイリーも驚く意地の悪さを感じた。
追加された新遊戯
特定ステージにシューティングゲームとスケートボードのエリアが設けられた。
シューティングゲームはラッシュジェットに乗ってロックバスターで攻撃するスタンダードなもの。くす玉を割るとサポートキャラを入手してパワーアップできる。自機が若干大きめであることと、大量の弾をばら撒かれるわけでもないため、難易度はそれほど高くない。
スノーボードは強制スクロールの中でタイミングを合わせてジャンプとスライディングをする単純なゲーム。しかし、シンプルがゆえにごまかしが効かず、スピードの上がる終盤は一気に難易度が上がる。
とくにワイリーステージ1は距離が長く、ロックマン史上最もユーザーがティウンティウンしたステージかもしれない。
大容量媒体によるアニメーション、OP・ED曲やボイスの追加
媒体がCD-ROMになったことで、イベント時にアニメーションが流れるようになった。OPとEDでもテーマ曲が流れるなど、TVアニメのような演出に変更されている。
アニメーションのクオリティは非常に高い。声優陣も実力派ぞろいで安心して観られる。次回予告がないのがもったいないぐらいの出来。
8体のボスにも声がついているため、キャラクターの個性がより鮮明になった。
まとめ
これまでとは異なるインパクトをもたらした『ロックマン8』。基本的に対ボス用だったボス武器をステージ攻略に使わせるようにしたのは良調整。
ラッシュは絶対服従の有能サポーターから遊びの要素満載の面白サポーターに改造されている。それでも性能自体は優秀で、ラッシュチャージャーは動作だけ見るとまったくの別物だが、E缶の役割は十分果たしている。
容量が増えたことで今まで出来なかった様々なアイデアが詰め込まれ、とくに演出面では過去最高のクオリティーになった。アクションもこれまでと変わらず丁寧に作られており、ロックマンらしさも失われていない新世代のロックマンである。
評価・感想
☆☆☆★★
個人的にシューティングやスノーボードはロックマンでやる必要性が感じられなかった。ネジで全てのパーツを交換できないモヤモヤ感も残り、消化不良な印象もある。
それでも各ボスのアクションは非常に凝っていて、弱点をついたリアクションも様々で楽しめた。E缶のないワイリー戦は初めてだったので、いつもより緊張感のある最終バトルだった。
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