ゲームの呼水「ドンキーコング」【ファミコン・攻略・裏技】

2022年11月26日

「ラスボスとは、落とすことと見つけたり」

「ドンキーコング」を知る

 ファミコンの『ドンキーコング』は、アーケードゲームの移植作品。1983年にファミコン本体と同時発売されたタイトルのひとつ。主人公のマリオが、ドンキーコングに連れさられたレディを救うために、建設中のビルを上っていくアクションゲーム。
 内容は全3面。クリア後は1面に戻る。

 難易度は1周目は易しく、2周目は程よく、3周目は難しく、4周目はベリー難しく、5周目以降は修羅の国というイメージ。1周目はゲームの初心者やアクションゲームの苦手な方でもクリアできる。たとえるならバファリンの倍くらいのやさしさでできている。そのためか、1周ごとの難易度の変化は激しい。

 プレイ時間は1周につき2~5分。難易度が上がると、各面に費やす時間も増えていく。通常は1プレイを20分以上続けられれば満足感を得られる。(※個人差があります)

「ドンキーコング」を攻略する

 まずは画面の説明。右上にあるBONUSはクリアの際にもらえるスコアであり、残りタイムも兼ねている。時間経過で減少していくため、早くクリアするほど多くのスコアを獲得できる。Mはマリオの残機。Lは周回数。ループの頭文字であり、決して弟のことではない。2プレイモードでも、プレイヤーキャラは両方マリオが担当する。ルイージ? 誰それ??

1面

 タルやおじゃま虫を避けながらレディのいる最上部まで到達するとクリア。タルは、はしごを転がってくることもあるため、回避できる位置や方向をあらかじめ予測しておく。タルは飛び越えると100点が加算。後述の裏技を利用すれば、高得点も狙える。慣れればボーナスステージへと生まれ変わる神ステージ。

2面

 1面と同じく最上部まで到達すればクリア。全3面の中では最難関のステージとして立ちはだかる。1、2周目は問題ないが、3周目以降になると難易度が一気に跳ねあがる。とくにゴール手前のジャッキをかわしてはしごを上るタイミングはかなりシビア。5周目以降では、微妙にずれるジャッキのバウンド位置も考慮しながらの操作が必要になる。やればやるほど絶望的なギミックだが、突破したときの達成感と解放感は大きい。最大の敵は高速で突っこんでくるジャッキと心得よ。直接攻撃のないドンキーコングなどドラゴンボールのブヨンみたいなものだ。

3面

 床の黄色いボルトを全て取り除く(通過する)とクリア。取り除いた隙間は落下するので注意。おじゃま虫も通過できなくなるため、攻略にはかかせない重要なギミックとなる。敵のおじゃま虫は周回数が増えると出現数とスピードが上がる。最初は遠くでうろうろするだけなので「ハハハ、愛い奴め」と微笑ましいが、周回数が増えると酔拳の達人に見えてくる。ハンマーで撃退可能。ただし、おじゃま虫を飛び越してハンマーを取っても、着地の際に触れるとミスになる。無理して格好つけると恥をかくので気をつけたい。おじゃま虫の色が変わるのは、自分が被捕食対象になったことを認識して青ざめているだけ。すなわち某ネコ型ロボットと同じ原理
 ちなみに最終面だけはドンキーコングに触れることが可能。当たり前だが触れるとミスになる。まともに戦っても勝てない相手だからこそ、ボルトを抜いて落としたマリオの頭脳プレイにあっぱれ。この戦いの後、亀の化け物と対峙した際にも同じ戦法を取ることとなる。それはまた別のおはなし。

「ドンキーコング」を楽しむ

裏技

透明はしご

 1面のショートカットが可能になるテクニック。スタート地点から右端にあるはしごへ向かう。はしごから半キャラ分左にずれた位置(進行方向で考えれば手前)で十字キーの下を入力すると、何もない場所を降りることができる。厳密には、はしごの手前にある段差を上った位置になる。半歩の調整を必要とするが、小刻みに動きながら下を押していれば案外降りられる。下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる。
 見た目のインパクトが強く、攻略にも活用できる。裏技としてのクオリティーは非常に高い。

連続タルジャンプ

 タルを一回ジャンプするだけで10倍以上のスコアが獲得できる。スコアアタックにおいて必須のテクニック。
 1面のはしご(どこでも可)をのぼったあと、タルが転がってくる方向に半歩移動するだけ。タルを垂直ジャンプで飛び越したときに、タルがはしごを降りていけば大量のスコアが加算される。コツは半歩の移動を見極めること。通常の一歩と比較すると、見た目こそ歩行モーションになっているが、位置はほとんど変わらない。一目瞭然なので、実際にプレイしてその感覚を確かめてほしい。

ミッション

 ただ周回するだけでは、どうしても物足りなさを感じてしまう。エンディングが存在しないゲームをどうやって楽しめばいいのか分からないという声もあるだろう。そこで、独断と偏見によるクリアのボーダーラインを設けてみました。

・L(周回数):6以上(GAME Bなら5以上)
・スコア:10万点以上

 この両方を同時に達成できれば、あなたは「ドンキーコングをクリアした!」と高らかに宣言しても文句は言われない。いや、むしろ誇るべき偉業を成し遂げたのです!
 ミッションを達成するには、いかに連続タルジャンプを決められるかがポイント。周回数が増えるとドンキーコングがタルを投げてくる頻度が上がるため、スコアは自然と稼ぎやすくなる。まずはミスなく周回できるようにテクニックを磨くことから始めよう。

 もしもSwitchでプレイしているなら、どこでもセーブ・ロード機能も活用しよう。邪道という声も聞こえてきそうだが、時間効率を考えるなら迷わず使うべきだ。もちろん使わずに達成すれば、その緊張感と充実感は比べものにならないほど大きくなる。ある程度慣れてきたら、そのときこそ一発勝負でボーダーラインを超えられるかチャレンジしていただきたい。

まとめ

 シンプルなアクションで、クセがなくて直感的に操作しやすい。アクションゲームが苦手だったり、初めてプレイする人にはピッタリのタイトル。マリオのアクションが最初から完成されていたことに、あらためて任天堂の技量の高さには舌を巻く。
 不完全な移植にはじまったドンキーコングから、マリオは世界的なスターへとのし上がっていく。それは、この時点で約束された結果だったのかもしれない。