『ドラゴンボール 神龍の謎』【感想・雑記】~ゲームノ読ミ物(2)~

2024年7月11日

 全世界で大人気の漫画『ドラゴンボール』を原作にしたアクションゲーム。淡い紫色のカセットが印象的で、パッケージのイラストを見ているとわくわくが止まらない。
 そんな『ドラゴンボール 神龍の謎』について、思いの丈をユカイツーカイに語っていきます。

システムの謎

 本編の基本的な流れは、最終地点にたどり着く、もしくはボスを倒すとクリアになるステージクリア方式。中にはドラゴンボールを集めたり、カギの入手といった特殊条件を満たす必要がある。カギはランダムで出現するため、同じ部屋を出入りするだけでOKのガバガバな設定。この優しさは仕様であり、神龍の思し召しである。

 ゲーム内では、かめはめ波や如意棒はアイテム扱いになっている。如意棒は、攻撃力と射程が増す代わりに連打速度が落ちて攻撃判定が小さくなる。とくに攻撃判定の弱化は致命的で、雑魚を倒すのが素手よりも難しくなってしまう。きちんとテストプレイをしたのかと疑問を抱きたくなるが、当時バンダイから発売された原作有りのタイトルは大概ク○ゲーだったのでとくに問題はなかった。ボス戦ではそこそこ有効なので、一応バランスは取れていたりする。
 強化アイテムがトラップなのは、ファミコンにおいてそれほどレアケースでもない(『魔界村』のたいまつ等)。これも神龍の思し召しだろう。

 ところで、如意棒には"からまん棒"という回転攻撃ができるタイプ(しかも2種類)が存在する。このネーミングは一体何なのか。当時、同名の洗濯機があったと記憶しているけれど、それが元ネタかは定かではない。
 かめはめ波も無駄に3種類ある。なぜか雑魚には有効だが、ボス戦では役に立たない。いや、逆でしょ普通。

攻略法の謎

 ここからは全国に数百人程度(適当)と噂される神龍の謎をリアルガチでクリアした一人として、攻略の心得を伝授したい。これを読むことで、クリアする確率と若干の金運がUPする(はず)。

パワーこそ命

 神龍の謎を攻略する上でもっとも重視すべきはパワー(体力)である。パワーは時間と共に減少するため、制限時間の機能を兼ねている。つまり、”クリアしたければボヤボヤするんじゃねーよ”という話。パワー。ハッ!!(笑顔)
 だからといって、急げば簡単にクリアできるほど神龍の謎は甘くない。むしろ苦い。激苦である。まずは、隠し部屋の位置を覚える。隠し部屋にはホイポイカプセルがあり、そこでパワーを回復していく。ところが、運が悪いとパンティとハテナマークばかりで力尽きることも少なくない。そうなったら枕を濡らしながら寝るにかぎる。
 ちなみにパワーが回復するのは食べ物(肉、ケーキ)のみ。ケーキが肉の回復量の5倍であることから、糖分で算出している可能性が高い。上白糖があれば多分最強。

勝利のあいことば"戦わずして勝つ"

 パワーを消費する第1位は時間経過、第2位は敵からのダメージである。原作では悟空が戦闘回避などあり得なかったが、神龍の謎ではその思考こそがナンセンス。『ライブアライブ 近未来編』の無法松みたいに無理を押し通す方法では、何度やってもクリアはできないのだ。\マタンゴ!/
 一口に敵といってもボスだけではなく雑魚もかなり厄介。軸をずらしながら向かってくるので、慣れないと攻撃を当てたり避けたりが難しい。常に緊張感を持って被ダメージを抑えることがクリアへの最短ルートになる。
 その対策として優秀なのが"かめはめ波"だ。数回攻撃しないと倒せない雑魚も一撃でふっとばすことができる。個人的にはメタリック軍曹などの強敵に使いたいが、理想と現実は得てしてかけ離れるものである。

勝利のカギは"運"

 クリアに必要なもの、それは"運"である。身も蓋もないが、ゲームの仕様上こう言わざるを得ない。
 なぜなら、仮に敵の攻撃を一度も受けなかったとしてもクリアは確約されないのだ。本当のクリアの条件は、終盤の厳しい場面でケーキが出るかどうか。肉ではダメだ。ケーキでなければならない。ケーキは単なる回復アイテムではなく、"クリアする権利“なのだ。
 クリアに必須の条件がランダム要素。そう考えてもらったほうが正確だろう。J9よりも情け無用である。

ブルマがヤバい

 ストーリーでもっとも登場回数の多いキャラクターのブルマ。彼女がとにかくヤバい。良い意味ではなく、悪い意味で。
 まず、表情がヤバい。普通に話すときは問題ないが、驚いたときの表情がファニーすぎる。ヒロインらしからぬ顔であることは間違いない。ただ、原作でも股間をパンパンされたりしてるから、扱いの酷さはあまり変わらない。
 そして、言動がヤバい。その3のドラゴンボールを取りに行く際の会話では、とくにもたついているわけでもないのにノロマと罵ってくる。会話が成立していないため、精神がかなり不安定であることが見て取れる。
 とどめは、行動がヤバい。その1で山賊に掴まったブルマが、一定時間ごとにリアクションを起こす。ついにはブチギレて、悟空にマシンガンを撃ってくるのだ。原作序盤のノリで微笑ましいシーンに思えるが、実はパワーが半分に減ってしまう。おいおい、当たってんじゃん……。

 そんなデンジャラスガールな一面を持つブルマだが、それなりに優しい部分もある。苦労してドラゴンボールを集めたのに、願いはこちらに任せてくれる。それに、ちゃんとパンティを履いているところをみると、意外と原作よりまともなのかもしれない。

各ステージの謎

その1

 初っ端からブルマがマシンガンを撃ってくるステージ。1面でものんびりプレイすることを許さないハードな設定は、まさしく摩訶不思議アドベンチャー。
 行く手を塞ぐ亀は専用グラフィックがなく、何度見直してもただの岩壁。ヒントは説明書にあるが、さすがに乱暴すぎるのではないか。とはいえ、近づいてイベントを発生させず、わざわざ亀を叩かせるところに並々ならぬ情熱を感じた

その2

 ウーロンを探し出すのが目的のステージ。
 蝙蝠に化けたウーロンにすることで、うまくドットに落とし込んでいる。最後の部屋では、ツボからパンティが出ると自ら飛び出してくるなど演出も凝っている。
 ちなみにウーロンは会話シーンのドットもやけにクオリティが高い。

その3

 最初の難関。フィールドがいきなり広くなり、やるべきことも増え、敵の強さも跳ね上がる。半分以上のプレイヤーがここで力尽きる。ヤムチャごときが調子に乗り過ぎ。サイバイマンぶつけんぞ。
 奪われたドラゴンボールを全て奪い返し、ボスの部屋のカギを取る作業だけでも一苦労。さらにヤムチャとは二度も戦わなければならない。ヤムチャは狼牙風風拳を使ってくる強敵で、初心者はまずこの牙にかかって倒れ、そこから成長しなければならないのだ。さいばいm

その4

 炎に包まれたフライパン山が舞台。山火事を亀仙人のかめはめ波で鎮火する様は一見の価値有り。この報酬がパイパイをつつくだけというコスパの高さも見逃せない。
 ところで、主要キャラのチチと牛魔王が会話シーンに出てこないのは少しさびしい。亀が岩で表現されるぐらいなので、容量問題の煽りをモロに受けたのだろう。チチに関してはブルマ(ウーロン)が代役しているから問題ない(チチ違い)。

その5

 触れると人参になってしまう兎人参化のステージ。ステージ内では逃げていく兎人参化を追いかける形になる。途中、部屋にある人参を取らずに出たらクリア不可になるなど、ボス以外でも即死トラップがある。
 兎人参化との闘いでは如意棒が必須。上にある如意棒を不用意に取りに行くと、兎人参化に接近されて終了という恐ろしい仕掛けになっている。とはいえ、移動パターンは規則的なので、安全な場所から如意棒でつつくだけで倒せる雑魚だったりする。

その6

 2つ目の難関。さらに半数のプレイヤーがここで朽ち果てる。もしかしたら、ピラフ大王を脅威に感じる唯一の状況かもしれない。シュウ(ソバ)やマイが登場したり、ゼンマイ仕掛けのピラフ人形など演出にも気合が入っている。
 クリア後、神龍を呼び出すと4つの願いからひとつを選ぶ形になる。がんばってドラゴンボールを集めたのに、ろくな願いがないので達成感は極めて小さい。

その7~10

 カンフー大会の連戦。クリリンやヤムチャと闘うのはよくわかるが、メタリック軍曹やブヨンはどう考えてもおかしい。天下一武道会ならギランみたいな出場者もいたが、これはただのカンフー大会である。
 このクオリティでナムと闘いたかったが、天空×字拳は再現できなさそうなので残念至極である。

その11

 ここからは悟空のひとり旅。月へ追いやった兎人参化との再戦で、無理やりでも一連のストーリーとして繋げているのは好印象。
 まず、宇宙空間を普段着で暴れまわる悟空のポテンシャルがエグい。デメリットは時間経過によるパワーの減りが早いことだけ。これがサイヤ人の当たり前なのだろう。知らんけど。
 兎人参化戦は、障害物がないので回避する場所がなさそうに見える。だが、やはり行動パターンが決まっているため、安全な場所から如意棒でつつくだけで倒せる雑魚に変わりはなかった。

その12

 セブンアイランドなる奇妙奇天烈な場所が舞台。分かるのは、海洋生物が多めということ。明らかにペンギン村より謎。
 このステージの特徴は、無駄にグラフィックが凝っている。隠し部屋が立体的だったり、バブラーなる化け物と何回も戦わされたりする。挙句は倒してもいないのに、「よくあのバブラーをたおしたのぉ!」と褒められる始末。倒せないから通過しただけなんですけどぉ。
 クリア後、いきなりブルマが話しかけてくる。ひとり旅じゃなかった……だと……!?

その13

 このステージは雑魚が強烈。まず、ピンク色の禿げ頭をした蜘蛛が降りてくる。続いて、うん○である。しかも、横に伸縮するうん○である。しかし、このうん○の存在こそが、終盤のきつい状況でほっこりする一瞬でもある。パワーが残り少なくて終わる直前でも、「まぁ、うん○を見れたからいいか」と思えてしまうから不思議。どんなに辛いときでも笑顔にしてくれる存在。それがうん○に秘められし力である。

その14

 最終面はコンペイ塔という謎タワーを上っていく。ボスとの連戦はパワーを確実に削っていくため、どんなに慣れていてもこの地で力尽きてしまう仕組みになっている。
 最上階にいるのは、な、な、なんと鳥山先生書き下ろしのキャラクター!!。しかし、その姿は『先行者』でしたー。攻撃手段は中○キャノンではなく、ショボい3連ビームを発射してくる。これは回避不可の極悪な攻撃だが、接近していれば封じることが可能。そもそも離れて闘うメリットはゼロなので、撃たれる方が悪い。???「腐ってやがる、先行しすぎたんだ」

神龍の謎は"やればやるほど謎だらけ"

 一部のグラフィックのショボさには目をつぶれるが、ストーリーはもう少し頑張ってほしかった。とくに、その11以降でいきなりブルマが出てくるのは恐怖体験アンビリバボーすぎる。
 ブルマと亀仙人のくだりを何度も繰り返すところも、ネタを超えて執念を感じた。それだけ制作スタッフもパイパイをつつきたかったのかもしれない。

 神龍の謎。クリアしてもなお、謎は深まるばかり。

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