ゲームの呼水「星霜のアマゾネス」【3DS・レビュー・評価】
概要
2013年11月14日にアークシステムワークスより発売された3DS用タイトル。開発はインテンス。
難易度
育成要素がシンプルなのでRPG初心者でもとっつきやすい。終盤のダンジョンはパズル要素が増して難解になっていく。ゲーム性は、RPG要素よりも謎解き要素に重きを置いている。
プレイ時間
約50~60時間。記憶の吹溜やアルバムのコンプリートを目指すなら+10時間以上は必要。
どういう人向けか
・3Dダンジョンが好き。
・女の子が好き。
・おさわりが好き。
・コメディベースのストーリーが好き。
・メタネタを受け入れられる。
作品の魅力をひと言でいうと
「個性的な女性が織りなすドタバタSF脱出劇」
攻略
ワンポイントアドバイス
・レベルを上げる(ステータスアップ、スキル入手)
・スキルランクを上げる(スキル強化、スキル入手)
・ダンジョンの宝箱はできるだけ回収する(お金を入手する唯一の手段。サブイベントで入手できるアイテムは優秀なものが多い)
・ショップは秘伝書(シンイリ、マリア、ヒメ)、各種バッテリーを優先的に購入する。
戦闘は必ず戦って経験値を稼いでいこう。バッテリー消費が気になる場合は、早めに回復しておこう。しっかり戦闘をこなしていれば、自然と終盤の強敵とも対等以上に戦えるようになる。
評価(レビュー)
☆☆☆☆★
システム
育成要素がとてもシンプル。強化できるのはレベルによるステータスアップとスキルランク。装備もアイテムのみだが、戦況を優位にするスグレモノもあるためバカにできない。
戦闘はAPとデンチの2種類のゲージを消費して戦う。通常の戦闘であれば数ターンで終わるためデンチの消費は気にならない。しかし、ボス戦になると戦略性が一変する。長期戦においては常にデンチの残量を意識しないと、あっという間に行動が制限されてしまう。
くわえて戦闘に深みを持たせるのが連携システム。連携条件に合った行動を取ることで特殊効果を得ることができる。連携は連鎖させることが可能で、長くつなげると落ちものパズルのような爽快感も楽しめる。
つづいて、本作の目玉であり、"CERO D"の要因と思われるクライマックスフェイズと因子解放について。
一部の敵とボスを倒したときに発生するもので、端的に言えば"いたずら"である。このご時世では色々言われそうだが、女性しか登場しない作品であり、対象年齢以下は購入できないので問題はない。
クライマックスフェイズでは、相手の感じるポイントを攻めて多くのポイントを獲得。それが続く因子解放時の制限時間に置き換えられる。因子解放30個以上でアルバムに登録されると、何度でもクライマックスフェイズと因子解放のプレイが可能になる。この心づかいこそが、是が非でもコンプリートしたいと思わせるツボをぐいぐいと押しまくっている。
シナリオ
監獄惑星ウルカデンに収監された主人公ガンタイが脱獄と惑星の脱出に奔走する物語。
女性しかいない特殊な世界観なので、異性間の恋愛要素はなくガールミーツガールのみ。
主に仲間同士の信頼を描いており、お互いを助け合うことで強い絆が生まれていく過程を楽しめる。中には主従、ライバルや姉妹など関係性の違いもあってバラエティに富んでいる。
会話はコメディベースで日常的なものが多い。一見無駄に思える内容だが、各キャラクターの性格や言葉遣いを聴くことで人格を把握しやすくなる。シリアスなシーンとのメリハリが効いているので、不快に感じることはほとんどない。
各キャラクターの個性がとにかく魅力的。フルボイスなのでテキストの量は少なくても、声質から機微な感情を読み取ることができる。それぞれが役割分担されていて、メンバー同士のやりとりが心地良い。本作で最も優れている要素として挙げておきたい。
あと、メタネタ(作中の登場人物が知り得ない現実の知識)が多いのも特徴のひとつ。ニュアンスや単語ではなく長文でがっつり使われているため印象に残りやすい。ただ、本編にはまったく関係ないので、知らなくても面白さは1ミリぐらいしか変わりません。
魅力的なサブキャラも数多く登場していたので、欲を言えばショチョーやジャンヌあたりもプレイアブルとして使いたかった。
まとめ
プレイ前はまったく期待していなかったが、想像とは異なるどっしりしたストーリーにいい意味で裏切られた。本作の魅力は生き生きと動き回る個性的なキャラクターたち。フルボイスで描かれる何気ない会話が楽しく、時間を忘れて没頭できたのは良作の証。
男性だけでなく女性にもオススメしたい作品なので、機会があれば触れていただきたい逸品です。
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