『機動戦士ガンダム 水星の魔女』感想 第12話 逃げ出すよりも進むことを
あらすじ
フォルドの夜明けのソフィはドミニコスの部隊を迎え撃つ。対GUNDアーム用のアンチドートを使用されるが、パーメットスコア4の発動により無力化。迎撃部隊をすべて撃破する。
ディランザ・ソルで出撃したヴィムは、フォルドの夜明けのリーダー・ナジが乗る艦を襲撃。混乱に乗じて脱出したグエルはモビルスーツを奪って出撃する。はじめての実戦に対する恐怖を乗り越えて敵を倒すが、その相手は父親のヴィムだった。
ミオリネを助けに行くため、スレッタは78ハンガーへ向かう。ハンガー内で敵に発見されそうなところをプロスペラたちに助けられる。逃げたら一つ、進めば二つ。母親の言葉で実戦の恐怖を払拭すると、スレッタは自らの意志でエアリアルに乗り込む。地球のガンダム2機を同時に応戦し、撤退に追い込んだ。
ミオリネに迫る残党をこらしめるエアリアルとスレッタ。笑顔で差し伸べられたその手は、鮮やかな血に塗れていた。
感想
グエルの初めての実戦がヴィムだったという悲劇。命のやりとりをする恐怖と向き合うグエルの描写は臨場感があって素晴らしい。しかし、相手を父親にしたのは疑問符がつく。はじめての戦闘をあれだけうまく表現できていたのだから、父親殺しという強力なインパクトで上書きする必要はなかった。グエルは優秀なピエロだが、あまりにも悲惨過ぎて今後はネタにならなくなる可能性もある。ミオリネよりもグエルの方が先に精神崩壊を起こしそう。
スレッタを救うために躊躇なくテロリストを撃ったプロスペラ。怯えるスレッタに語りかける姿は、母親の慈愛ではなく、仮面を被った執念の女の洗脳。あれだけ人の死に怯えていたスレッタが、次のシーンで急変する様は狂気でしかない。魔女という単語には、パイロットの能力以外の理由もこめられているのだろう。
結局1クールの間、スレッタはただ利用されるだけの存在に終わる。主人公が意思を持たない物語は、どうしても傍観者になってしまうので感情移入が難しい。Cパートに至っては、スレッタに共感できる視聴者は皆無だろう。
むしろグエルの方が主人公らしくなっているので、2クール目はグエキャン△の可能性もありそう。スピンオフの3分アニメでいいから製作をお待ちしております^^
1クール目の最後にネタを投下したわけだが、2クール目はシリアスな起伏のあるシナリオに期待したい。これで何事もなく株式会社ガンダムのPV2を製作しだしたら、もうサイコパスですよ。
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